注文住宅・戸建ての断熱性能のすべて
新築のマイホームを考える上で、優れた断熱材を使う注文住宅とはどのようなものでしょうか?なんとなくイメージできる部分もあるかもしれませんが、あまり詳しいことはご存じない方も多いと思います。モデルハウスを見学した上で、デザインや使い勝手が気に入っても、それだけで、断熱について深く理解し満足を得られることは難しいです。
断熱材はマイホームで快適に過ごせるかどうか、重要な役割を担っています。断熱施工が十分ではない場合、家の中が寒かったり、暑かったりするでしょう。最近はZEHをうたった新築住宅も多く存在しますが、デザインに加え、家選びの重要な要素になってきています。
断熱材を設けるのであれば、より断熱効果の高いものを選ぶべきです。そうすることで、室内を適温にコントロールしやすくなるとともに、光熱費も抑えられます。外壁選びも、防湿や防虫の備えも住まいを快適にするのに重要で、断熱材の選択は特に重要といえるでしょう。そこで、木造の断熱住宅について、どのような断熱材・断熱工法があるのか、断熱材の役割や特徴、種類など性能もまじえて詳しく解説します。
断熱材の役割とは
断熱材の役割は、家の中の快適さを保つことです。つまり、断熱材には外の寒さ・暑さがを家の中に伝わらないようにする役割があります。具体的には、エアコンなどの冷暖房機器、石油ファンヒーターなどの暖房機器が効きやすくなるということです。しかし、優れた断熱材を多く用いれば快適な住宅となるのかといえば、必ずしもそうではありません。解放感がある住宅を望む人は、断熱効果がある壁より広い窓を選ぶこともあります。また、省エネを重視するなら、断熱材で気密性を高めることもあるでしょう。もちろん、建売住宅などでは自由に設計できないこともありますが、注文住宅ならこうした希望に沿って断熱材を選べます。
断熱工法の比較
断熱工法には内断熱と外断熱があります。内断熱は施工しやすいポピュラーな工法で、98%以上の住宅が内断熱工法を採用しています。そのため、どの住宅会社でも施工できるといえ、価格も安いのが特徴です。一方、外断熱は施工の手間がかかります。壁の外や屋根で断熱する特殊な施工性があるため、施工に慣れている業者を選んだほうがよいでしょう。施工費用も内断熱に比べて高額です。しかし、性能面では外断熱が優れています。内断熱は気密・通気がしっかりとしていないと壁の内部で結露が発生してしまうのに対し、外断熱は躯体部分の結露の防止ができます。また、壁の外や屋根で断熱しているので、小屋裏や床下も室内と同じように利用できるメリットもあります。光熱費は内断熱工法のほうが安い少ない場合があります。外断熱の場合、壁の内部や小屋裏まで暖めたり、冷やしたりしなければなりません。断熱性が高い外断熱工法は一度適温にすれば温度が維持されやすいですが、適温にするまでの光熱費が内断熱工法よりかかることがあるからです。内断熱工法は、構造部材間の空間にグラスウールなどの断熱材を入れているので、一定の広さであれば適温にしやすいのが特徴です。
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充填断熱工法
壁や天井の中に断熱材を充填する方法で、グラスウールやロックウールなどの繊維系断熱材が使われます。 セルロースファイバーや粒状になったグラスウールを、機械を使って吹き込んでいく「吹き込み工法」、またプラスチック系断熱材と合板などが一体となった「パネル工法」も充填断熱工法に含まれます。
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外張り断熱工法
主にプラスチック系の断熱材を、壁や屋根の外側から施工するもの。 鉄筋コンクリート造の場合の「外断熱工法」と区別して「外張り」とよばれます。 「外張り断熱工法」のメリットはすき間ができにくく、結露しにくいこと。反面コストは充填断熱工法に比べ高くなります。。
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ゾーン断熱工法
日常の生活で使用する、居間や台所、寝室、水回りとそれらを結ぶ廊下を生活ゾーンとして断熱する工法です。ゾーン内はヒートショックも少なく、快適で健康的。全体断熱と比較しても簡単な工事で済みます。
断熱材の種類
断熱材にはたくさんの種類があります。どの断熱材が適しているのか判断するには、専門的な知識も必要となるので、業者に任せる人もいるでしょう。しかし、快適な住宅のためには断熱材が重要なので、住居にこだわりを持つ人なら代表的な断熱材の種類を知っておきたいところです。「グラスウール」は、リサイクルガラスなどを繊維状に加工した断熱材です。繊維糸が細いほど優れた断熱性能があります。「ロックウール」は、鉄炉スラグや玄武岩などを高温で加工して繊維状にして作られています。断熱性だけでなく、耐熱性・撥水性・耐久性・防音性にも優れているため、床・壁・天井など広範囲に使われる断熱材です。「ビーズ法ポリスチレンフォーム」は、ポリスチレン樹脂に発泡剤と難燃剤を加え、ビーズ状にしたものを蒸気で発泡させた断熱材です。ビーズという名のとおり、1つ1つの粒に気泡を持ち、水を通しにくい性質を持ちます。また、耐久性があり、施工が容易で価格が安いのも特徴です。「押し出しポリスチレンフォーム」は、ポリスチレン樹脂・難燃剤・発泡剤を混ぜ合わせて連続発泡させる断熱材です。薄くても断熱効果が高く、水を吸水しにくい特徴があります。そのため、ボード状にして住宅の基礎工事で使われることも多い種類です。
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グラスウール・ロックウール
素材の性質上、価格や防水性での違いはありますが、大まかな特徴は共通しています。これらの断熱材はグラスウールではガラスを、ロックウールでは安山岩などの岩を繊維にして加工した建材です。両者ともに断熱効果は大きく変わりません。「グラスウール」は、リサイクルガラスなどを繊維状に加工した断熱材です。繊維糸が細いほど優れた断熱性能があります。「ロックウール」は、鉄炉スラグや玄武岩などを高温で加工して繊維状にして作られています。断熱性だけでなく、耐熱性・撥水性・耐久性・防音性にも優れているため、床・壁・天井など広範囲に使われる断熱材です。
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ウレタンフォーム
ウレタンフォームはポリウレタン樹脂を主成分に、発泡させた断熱材です。発泡させて膨らませることで、隙間がなく充填することができ、断熱性に優れています。
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セルロースファイバー
セルロースファイバーは新聞紙を加工して作られた断熱材です。吹き込み専用のマシンを使い、吹き込む(ブローイング工法)タイプと、壁に吹き付けるタイプの2種類がありますが、ここでは吹付タイプの特徴について解説します。
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インシュレーションボード
断熱性、吸放湿性、吸音性に優れており、軽くて、寸法安定性も良く、加工・施工が容易です。
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ビーズ法ポリスチレンフォーム
ポリスチレン樹脂に発泡剤と難燃剤を加え、ビーズ状にしたものを蒸気で発泡させた断熱材です。ビーズという名のとおり、1つ1つの粒に気泡を持ち、水を通しにくい性質を持ちます。また、耐久性があり、施工が容易で価格が安いのも特徴です。
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押出法ポリスチレンフォーム
ポリスチレン樹脂・難燃剤・発泡剤を混ぜ合わせて連続発泡させる断熱材です。薄くても断熱効果が高く、水を吸水しにくい特徴があります。そのため、ボード状にして住宅の基礎工事で使われることも多い種類です。
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硬質ウレタンフォーム
発泡時の自己接着力を活かし、面材と組み合わせて板状に成形したものと、施工時に現場で吹付けや注入で発泡するものがあります。硬質ウレタンフォームは、さまざまなカタチでその性能を発揮します。
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ポリエチレンフォーム
ポリエチレン樹脂を基材とし発泡させたシートです。ポリエチレンフォームにも気泡が独立した独立気泡と気泡が連続した連続気泡があります。また様々な発泡倍率がありますので、用途に合わせて選択いただけます。
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フェノールフォーム
フェノール樹脂に種々の変性を行い、発泡硬化させて得られたもので、発泡プラスチックの中でも、熱的・化学的に最も安定した性質を有すると共に優れた断熱性を有します。
断熱材選びのポイントとは?
断熱材選びで重要なのは、土地の気候に合わせた断熱材を選ぶことです。そのためには、素材の性質・厚みを比較して選ぶことがポイントとなります。断熱性能は性質と厚みで決まるからです。断熱材には種類によって性質の違いがありますが、断熱性能を比較するときに役立つのが、「熱伝導率(λ(ラムダ)値)」および「熱抵抗値(R(アール)値)」です。熱伝導率は、材質の熱の伝わりやすさを表した値であるので、値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。熱抵抗値とは、ある厚みの材料における熱の伝わりにくさを表す値です。「厚み÷熱伝導率」で計算でき、値が大きいほど断熱性能が高いことを示します。熱伝導率が小さい断熱材を選んでも、断熱材の厚みが薄いと十分な断熱性能にならない場合があります。そのため、断熱性能は熱抵抗値で比較することが重要なのです。一方で、費用の面も考慮しなければなりません。「グラスウール」はコストパフォーマンスが高く、発泡系断熱材の「ビーズ法ポリスチレンフォーム」「フェノールフォーム」の価格の2分の1~3分の1の価格です。費用を抑え、快適な住居とするためには、コストパフォーマンスにも注目しましょう。
断熱材を入れる際の注意点
業者によって提案する断熱方法に差が出ることがあります。業者それぞれに違う考え方があるのはもちろんですが、建物の構造や工法が断熱材の選択に影響することもあるからです。また、地域の気候によっても、適した断熱材は変わります。断熱材を選ぶ際は、オーバースペックになっていないかチェックしましょう。住む土地の気候によっては、あまり高い断熱性能を必要としない場合もあります。そのためには、複数の業者に見積もりを依頼して、相見積もりをするのが有効です。同じ断熱材の場合は費用を比較できますし、他の業者と違ったオーバースペックの断熱材を勧薦められていないかも確認できます。また、一度施工すると、やり直しが難しいのが断熱材です。正しい施工方法できちんと工事がされているかチェックしましょう。ただ、一般の人が正しい施工方法をしているか見極めるのは難しいこともあります。そのため、業者を選ぶ際は、施工実績をよく確認しましょう。自分で断熱材を選ぶ際も、その断熱材の施工実績が多い業者を選んだ方がよいです。
高気密・高断熱の注文住宅のメリット
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省エネで家計に優しい
高気密・高断熱の家は室内の空気が逃げにくいという特徴があります。そのため、効率良く部屋を冷暖房で快適な温度に保つことができるので、結果的に光熱費を抑えることに繋がります。
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ヒートショックの防止
高気密・高断熱の家では室内の温度が一定に保ちやすいため、家の中の温度差が少なくなります。したがって、家の中で起こるヒートショックの防止にも効果的です。
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熱中症予防
高気密・高断熱の家なら、複層ガラスや遮熱ガラスといった断熱素材を用いることで、室内の温度上昇を緩和することができます。
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防音効果が高い
気密性を高くすることで、ある程度、外部の騒音をシャットアウトできるのは、ひとつのメリットと言えるでしょう。
高気密・高断熱の注文住宅のデメリット
快適に思える高気密・高断熱の住宅ですが、少なからずデメリットもあります。家を建てるときは、デメリットも頭に入れつつ、メリットとあわせて考えるようにしてくださいね。
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結露
室内の結露は発生しにくいものの、壁内で柱と断熱材の間に小さな隙間ができることによって、結露が発生することもあるんです。これを「壁内結露」と言い、カビの原因や壁や柱などの劣化に繋がることも。しかしながら現在は改正建築基準法により、24時間換気システムの設置が義務付けられています。
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コストがかかる
高気密・高断熱の住宅を造る場合、良質な断熱材が必要ですし、高精度の施工にはしっかりとした設計が必要不可欠。そうなると、必然的にコストも上がってしまいます。しかしながら、冷暖房効率が良好な住宅が完成すれば、その後の何十年もの生活で光熱費の節約ができるメリットがあります。ランニングコストを下げることができるわけですから、トータルで考えるとお得になると言えるでしょう。
ライフゲートのこだわりの断熱性能
人は長い時間を家の中で過ごし、つねに住環境の影響を受けながら暮らしています。そのため住環境は何よりも快適で健康的でなくてはなりません。これが快適でないと心身の不調を招き、病気のリスクも高まるからです。例えば、夏の暑さや冬の寒さに左右されず、一年中快適な温度環境を保てる家。そして家中の空気がきれいで、いつもすがすがしく暮らせる家。このような家なら身体への負担が少なく、暮らしも活動的になるため、永く健康であり続けることができます。そんな家づくりに必要な住宅性能が、「高断熱性能」と「高気密性能」です。高断熱とは、家を高性能な断熱材で包むことで、外気の影響をまったく受けずに一定の室温を保てるようにする性能のこと。高気密とは、空気が出入りする家と外の隙間をなくし適切な換気をおこなうことで、家の快適な空気を保てるようにする性能のこと。これらの性能が備わり、正しく発揮されることで、健康寿命をのばす身体にやさしい家となるのです。LifeGateの家は「健康長寿の家」。家族のかけがえのない健康を末永くお守りします。
ライフゲートのモデルハウスにぜひお越しください
ライフゲートの注文住宅のことを知るなら、モデルハウスを見ていただくのが一番です。群馬県伊勢崎市にある最新型のモデルハウスはまさに「テーマパーク」。注文住宅で叶えたいと思っていたイメージを実物でご確認いただけます。群馬各市からはもちろん、北関東自動車道の駒形ICから約6分と他県からご来場の際のアクセスも抜群です。住宅公園展示場内にあるため、他社の注文住宅とも1日で比較することができます。高断熱・高気密、省エネ&エコ、パッシブデザインなど当社の強みが詰まった空間を、理想の注文住宅づくりの参考にしてください。ライフゲートで多くの注文住宅をてがける設計責任者が、みなさまのご要望をお伺いし、アドバイスさせていただきます。分譲・建売住宅との費用の違い、ハウスメーカー・工務店など他社との違い、在来工法(木造軸組工法)と2×4(ツーバイフォー)工法やプレハブ工法との違い、ZEH住宅や耐震のこと、住宅ローンのことなど、注文住宅を建てる上で気になる疑問にすべてお答えいたします。皆様のご来場予約をお待ちしております。